演劇の裏方とは、簡単に言えば舞台の裏側で働く人のことです。表側の役者に対して裏側の裏方みたいな感じですかね。
自分のところでは主に、演出、舞台監督、音響、照明、大道具、小道具、衣装、制作がありました。学校によって異なっているところもあるかもしれませんが、大枠は大体このような感じになっていると思います。後はあまり出番が少ない仕事もあったりするのですが、とりあえず基本的なこれらについて解説していきたいと思います。自分が詳しくないところはサクッとした説明になってしまいますが。
一番重要な役職です。どんな劇にするかを考えてそれぞれに指示することが仕事です。船で例えると船長です。
舞台に対して深く考えることが大事で、経験と自分の感性が試されるような役職だと思います。高校演劇だと顧問の先生がやっていることが多いです。自分のところもそうでした。
裏方のまとめ役のような役職です。重要な仕事と言えば舞台を仕込むときの指示です。大道具をどこに置くか、など。大会の前の会議に呼ばれることもあります。地味だけど裏方の総責任者であるので、大事で忙しい役職です。
上演中の効果音や音楽を流す役職です。CDデッキやサンプラーから音を出して、音響ミキサーで音量を調節したりします。CDデッキなどの代わりにパソコンを使うところもあります。また、音を集めることも仕事です。
照明にも言えることですが、本番で失敗するとごまかしが効かないのでやる側としては緊張します。
大学の演劇部で使っている音響機材。左からCDデッキ、ミキサー、サンプラー。
上演中に照明を点けたり消したりする役職です。自分はあまり照明について詳しくないのですが、劇場で練習できる機会がリハーサルなどしかないので、本番で使う機材であまり練習できないのが難しそうだと思いました。
照明機材。音響ミキサーにちょっと似てる?
パネルや階段、机、椅子など大道具を扱う役職です。木材を切ったり、ビスや釘で木材をつなげたり、ドアノブをつけたり、色を塗ったり、などなど。大道具を作るのにコツや慣れがいるものもあったりするので、引継ぎが大事な役職になるかなと思っています。
ちなみに、パネルを支えるのに使う三角形の支えのことを人形と言います。演劇ではよく使いますが舞台からは見えないので、知っていたら演劇に詳しい人である可能性が高いです。
ドア。あんまり大道具が大きいと置き場所に困る。
小道具を扱う役職です。大道具と小道具の違いは手で持ち運べるかどうかだそうです。境界線があいまいですが。なので作るだけでなく、小道具を買ったり集めたりもします。部活の倉庫に小道具がたくさん集まってたりするので、どんなのがあるか探してみるのが楽しいです。
刀。どこの演劇部にもある気がするが果たして。
衣装を扱う役職です。個人的な印象だと買うか集めるかが多い気がします。特殊な衣装は作ったりしてますが。小道具と同じく、部室にいろいろ置いてあったりするので、探してみると面白いです。
パンフレットやアンケートを作ったりする役職です。他にもいろんな仕事が集まっていたと記憶しています。本来、パンフレットやアンケート、チラシを作るのは宣伝美術という役職の仕事なのですが、高校演劇はあまり広報をする機会・必要がなかったので、自分のところでは制作がやっていました。
その他はミュージカルなどをやったりするときに必要な歌担当とか振り付け担当とかがいる感じです。あまり出番がない役職ですが。
後は自分のところでは演出助手と舞台監督助手を置いていましたが、そういった補助をする役職もありました。
他にも演劇部には役職は存在するのですが、劇を上演するときに直接関わる役職は基本的にこのような感じです。